琵琶湖自転車一周~2日目にしてついに達成
いよいよ琵琶湖一周2日目最終日、今日から安定した猛暑になる予報。朝から日差しがきつい。雄琴温泉の宿を6時に出発。これから大津の市街地が待ち構えている。平日の通勤時間にもあたるので、ガイドブックにある山側の迂回路を行くことにした。途中にある明智光秀ゆかりの坂本城跡に立ち寄るためでもある。
残念ながらそこには石碑があるだけで往時のよすがは全くない。ちなみに仇敵信長の安土城跡もずーっと先の近江八幡市内にある。しかし、今回の自転車の旅は、琵琶湖一周に専念するため観光は二の次の方針。彦根城もふくめ、一周し終えたら自動車で回るつもり。
しかし、大津を抜けるのに思わぬ時間をかけてしまった。住宅街をぬう迂回路の辻ごとに立ち止まり地図でいちいちコースを確認したせいだ。「羹(昨日の迷走の原因)に懲りて膾を吹く」とはまさにこのこと。さすがにしびれを切らし志賀小学校の前でリタイアし推奨コースに降りる。大津港から「なぎさ公園」は、まさしく渚沿いで景色も良くとても走りやすい。
対岸がみるみる迫り、琵琶湖の南端が近いことを物語る。ついに「瀬田の唐橋」に到着。
感慨ひとしお。しばらく橋に佇み、遥か北を眺め、背景に写真を取りまくる。
ゆとりをかましている場合ではない。実はここからが長いのである。平坦ながら、ただひたすら「なぎさ街道」に沿って北上しなければならない。そさに、まだ午前中なのに日差しも強く幸先不安。早速コンビニで水分補給。今回、スポーツ飲料の氷結ぺットボトルが重宝した。フレームに、保冷ボトルとともに備えつけ、リュックの背にもう一本を時間差で購入してくくりつけたのである。また、リュックにも保温ボトルを用意し4本体制で望み、氷結ボトル2本も時間差でほどよく溶けちょびちょびと飲み干すことができ、程よく点在するコンビニでタイミングよく補給できたため給水体制は万全であった。問題は、カメラ!昨日走行中に落としたのだが、ご覧の通り撮影できたのだが、次の写真を最後に突然操作不能となってしまった。時々調子がおかしいと感じてはいたが、思い起こせば昨日の浮御堂のピンぼけがその最初の予兆なのであった。
スマホは、琵琶湖一周認定をうけるのに必要なチェックポイントでのGPSでの位置確認日などのデータ通信のために少しでもパッテリーを温存しなければならず、そのカメラを使うわけにはいかない。とはいえ単調な道ともっと殺風景な風景が延々と続いたのと、猛暑のため写真をとるゆとりもなかったのは事実だ。…ちなみにチェックポイントは、それを示すポスターが掲示された場所まで寄らなくとも、近くのコース場からでもGPSは認知してくれたので労力を省くことができとても助かった。
湖西のサイクリングコースは基本的に「なぎさ街道」の歩道の兼用となっており、そのほとんどを周囲に何も無く全く人通りのない所を貫いている。この平日の炎天下、気合の入った地元のロード乗り数人以外、私のような一周チャレンジャーを見たのは、車道行く4人連れ家族と、同じく車道を走る大人数の一グループだけであったが、先日述べたように、車道を避けて歩道の自転車道を利用すべきであろう。なぜなら、行き交う自動車がいかにも迷惑そうによけまくっているからだ。
まさかそのつけが、私に降りかかろうとは思いもよらぬこと。近江八幡市に入って間もない所に、コースが突然ポコンとへこむ場所が地図の上でめだって気になっていたが、岡山と呼ばれる小山を回り込むその道は、実際通ってみると歩道が途切れるだけでなく思わぬ坂道となっており意外な難所なのである。この道をふうふう登っていた時に、後ろから来たダンプに思いっきり幅寄せされたのであった。明らかに嫌がらせであり、奥琵琶湖トンネル以上の死の恐怖を味わうこととなる。確かに自動車を運転する身にとって自転車は邪魔とと思う人は、私を含めどこにでもいると思うが、それみよがしに闊歩する一見さんに邪魔される頻度の多い琵琶湖周辺を行き交うドライバーの方々の心情はその比ではないだろう。日常の営みを決して邪魔してはならないと改めて戒めにした。
やがて琵琶湖を離れ広大な干拓地沿いをしばらく行くことになる。ここはかつて西湖が安土城下まで広がっていたのである。程なく、安土城への案内板に遭遇する。
見に行きたい衝動にかられるが、距離もあるので断念。せめて写真でもと、ついにスマホでの撮影を解禁。…後日、自動車で見学に寄ったが、この判断は正しいと知ることになる。
再びコースが湖畔に近づくと程なく彦根に入る。彦根城がすぐ右手に見えるが、ここもやりすごして正解。代わりに左手を眺めれば沖合に多景島が見える。
並木が木陰となり、日陰を遮りペダルが軽くなる。ついに水平線の彼方ににゴールの長浜の町が見えた。
暑さも忘れますますペダルに力が入る。あっと言う間に、長浜港がすぐ目の前に迫る。
ついにスタート地点の長浜港にゴール、ゴール、ゴール!!
時間は、午後4時頃、興奮して正確に記録しなかったのは悔やまれる。でも、通り掛かった人に記念写真をとってもらうことは忘れなかった。
髭面とサングラスでわかりにくいが、まさに「どや顔」
ちなみに自転車の背後の待合室の窓のポスターが、琵琶湖一周認定のチェックポイント。
ホテルに戻り、お風呂にゆったりつかり疲れを癒し、レストランでお祝いの晩餐と洒落こんだが、慣れない見習いウェートレスのため生ビールがなかなかこず…最初は瓶ビール、代わりに持ってきたのがなんとノンアルコールビールと水をさされ、まさに泡を食ったが、何とかめでたく乾杯!
心地よい達成感を味わう藤兵衛であった。
追記:地図を使って総括と補足
まずは全体図
特に苦労した湖北地区をビックアップ
たまたま昭和30年初め頃の地図を発見。山がちな地形がはっきり判る。
おまけ:城巡り後日談
翌日、自動車でまわった彦根城…名物ヒコニャンの公開時間終了間際に到着し、ヒコニャン見たさに、ただでさえきつい石段を汗だくになり駆け上がる。
かろうじて間に合う。さらに天守閣登ってくたくた。そのせいか小銭入れを無くすは(幸い近くの売店に届いていたが)、その後お昼で何を食べたのか思い出せない始末。
そして、次に訪れた安土城跡。復元された石段が果てし無く続いている。
猛暑の最高気温に達する刻であり躊躇するが、信長廟見たさに天守閣あどまでの登頂を決行。案の定今度は全身汗まみれ、ぼろ雑巾のようにくたくたとなり自動車にたどりつき着替えを余儀なくされる。その後予定していた近江八幡市内自転車散歩はキャンセル。
う~ん、琵琶湖一周のついでに安土城跡を見学していたらほんと死んでいたかも…。
終わり
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