春の訪れに聴く音楽
先日久しぶりにリカンベントで荒川に漕ぎ出で春の訪れを肌に感じた。
春の訪れに相応しい音楽といったらなんだろう?
定番のヴィヴァルディの『四季』の春は、ボッティチェリの『春』を彷彿とさせる。
いかにも賑やかで生命力満ちあふれている。
しかし昨日感じたのは慎ましやかな春の訪れ…。
この調べに勝るものはない…。
そうバッハの結婚カンタータ『しりぞけ、もの悲しげな影』BWV202の冒頭のソプラノアリア。
「萌えいずる」「陽炎(かぎろい)たつ」ようなアルペジョの中、オーボエがさり気なく春の訪れを告げる。そしてソプラノが「退け、もの悲しき影、霜よ、風よ、休み入れ!」と花束を抱いた春の女神フローラが歩み出る。このカンタータの前半は春の到来を祝す讃歌と言っても良い。…後半は新郎新婦を囲んでの祝宴と相成り上の絵のような有り様となってしまうが…。
もう一つのお気に入り
以前、このブログで紹介したシェンク(Joan Schenk)のヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集『Tyd en konst-oeffeningen』中のソナタ第15番ヘ長調の最終楽章のシャコンヌ。
これはまさしく隠れた名曲。理屈や言葉は必要ない…是非一聴あれ!萌えること間違いなし…(笑い)。
といってもマイナー故CDもあまり出回っていない。ガンバと通常の通奏低音楽器との構成での演奏はどうしても渋め。春に相応しく華やかな感じのもので、リュートもやられる方にとってもこれはお勧め。
HMI 987063
アーチリュートの通奏低音のリアリゼーションが効果的…創作された副旋律がまるでヴァイスのシャコンヌのソロを想わせ心くすぐる。
いかにもプレイポーイ風な(笑い)2人の名手によるシェンクをはじめアーベル、リドルといったガンバの定番曲の他にエマヌエル=バッハのチェンバロ曲、ヘンデル、モーツァルト、グルックの声楽曲をアレンジしてピアンカが単弦仕様のアーチリュートソロで演奏している。
その中でも、グルックの代表的オペラ『オルフェオとエウリディーチェ』からの有名曲…セゴビア愛奏のギターに編曲された「精霊の踊り」ではなく…オルフェオが切々と歌う「エウリディーチェを失って」は興味深い。早速自分なりにアレンジしてしまった。
久しぶりの音楽ネタに消化不良気味の藤兵衛であった。
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