シェンクのシャコンヌそしてピアンカ
昨日紹介したCD 「Vittorio Ghielmi(ヴィオラ・ダ・ガンバ)とLuca Pianca(アーチリュート)との"duo"」の続き。
実はもう一つシェンク(Joan Schenk)の同じヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタ集『Tyd en konst-oeffeningen』中のソナタ第10番ハ長調のシャコンヌが収録されている。
冒頭のアダージョに続いて演奏されるこの曲もなかなかの佳品である。アーチリュートは、より饒舌にトリオソナタの如く副旋律を奏で、朗々と歌うガンバに絡み合う。このガンバの旋律はヴァイスのシャコンヌやパッサカリアと妙に雰囲気が似ている。ピアンカ奏するリュートパートをそのまま取り出したならヴァイスの曲と聴き紛うであろう。以前触れたようにヴァイスが何かしらシェンクから影響をうけた可能性をこの曲は如実に物語っている。
もちろん、このリュートパートは巧みに創作されたものである。このリアリゼーションがPiancaの手によるものかどうかはCDの解説からでは確認できない。しかし、Piancaの別のCDからある推論を導き出すことができる。
お後は改めて…。
連夜の登板で疲れ気味の藤兵衛であった。
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