« バロックリュート、ついにガット弦に張り替える | トップページ | 久しぶりのリカンベント…ど根性コスモスにあやかる »

利根川にトライ。妻沼で迷子

 出張から今帰宅…。二週続けて出勤やら出張で土日の休日返上。その分の振り替え(代休)の一部が昨日と今日だったのだが、冒頭で述べた通りこれまた返上。うちの職場じゃ当たり前のこと…。過労死寸前の労働環境の下、私以上に同僚たちは頑張っている。

 本当はバテバテなのに、昨日の貴重な代休に、夏休み果たせなかった利根川リカンベント下りに挑まんと繰り出した。と言えども、その下見。普段乗り回してる荒川は、自宅からは容易にリカンベントで乗り出しやすい距離と交通量の少ないルートがいくつかあるのだが、利根川に出るのはルートが限られている。

 一般的で最短なルートは、行田市北端の利根大堰にたどり着く武蔵水路沿いの道である。小中学の頃、よく自転車で遊びに行った馴染みの道でもある。今は遥に交通量も多く、歩道もない道との記憶があり、いきなりリカンベントで乗りだすのはいささか不安なので、下見を兼ねて通勤で利用しているクロスバイクの初遠乗り散歩というになった次第。

 出発前にクロスバイクに手を入れる。キャップを紛失したハンドル右側にバックミラーを装着。

P1010304

「ゼファール SPIN バーエンドミラー」なるものをネットで探したのだが、先に回取り付けたバーエントとデザイン的にマッチしているだけではなく、充分後方を視認でき、折り畳みやすく機能的にも満足できる代物。

P1010301

 ついでにブラックの車体でやらた浮いていたシルバーのベルもブラックに交換した。リカンベントでも使っているブレーキレバーのグリップに装着できるタイプ。ブレーキを操作しながらベルを鳴らせる優れもの。安全のためなら自転車の重量増なんか気にせず何でも取り付けるぞ~…といってもささやかなアイテム。

 などとやっているうちに時間がだいぶたった。そそくさと武蔵水路にむかう。

 ひ~。恐ろしい。

 二車線の路肩にまったくゆとりのない狭い道。大型車両に追い越される度に死の恐怖を味わう。そして、追い越される度にドライバーの「邪魔だ~」という怒りというか殺気も伝わってくる。こりゃ~リカンベントなぞ漕いでいたなら命はないと確信する。

P1010309

冷や汗をタップリかいて、利根大堰の袂に到着。東京都民の多くの方は、このお水のお世話になっているそうだ。

P1010310

 土手上に「海まで154.0㎞」の看板を発見。ところがその道は、サイクリングとは思えない砂利道(簡易舗装?)。それじゃ~しかたあるまいと、群馬県側の左岸のルートがあるのではないかと淡い期待を抱いてうん十年ぶりに自転車で利根川を渡ろうする。

P1010315 

すっかり忘れていたが、利根大堰の歩道は人一人がやっと通れるくらいの狭い通路。自転車同士がとてもすれ違えない。といっても自動車道はとても怖くて通れない。

と悩んでいるひまもなく大堰に阻まれて満々と水をたたえた利根川をパシャ。荒川に比べて実に雄大。

P1010316

 幸い人と遭遇することなく群馬県側にたどりつく。特に表示はないがきれいに舗装されたサイクリングロードがあった。

 今回は下見なのでとりあえず下流の次の橋を渡って折り返した。右岸の土手の上の道は砂利道に近い簡易舗装で四苦八苦。ふと下を見ると舗装された狭い道を発見。あちらがサイクリングロードかと悟るも、そこへ下る道がない。とうとう利根大堰付近まで、パンクの心配のあまり泣きべそをかくはめに…。

大堰手前でやっと合流。その先に「行田サイクリングセンター」なる施設を発見。

P1010317

 ものすごく分かりにくい場所に埋没している。というか、まるでかくれんぼしているとしか言いようが無い。自転車のレンタルをしているものの、中に入っても椅子に座って休憩する程度の設備しかない。余りにも情けなくなり、予定にはなかった上流を目指すことで憂さをはらさんとする。

 う~。そこから、土手上のサイクリングロードに出るまで、これまた案内表示が不親切。途中にトンネルがあるものの何のルートの案内も無いので通り過ぎる。これがルートなのと思えるくらいの急傾斜を駆け上ったら、もと来た大堰の麓の一般道の交差点に踊り出でた。何の案内板も無い。ひょっとしたらと思い逆戻りしてトンネルを潜るも、右折して土手に向かうと雪隠詰め。結局そこを左折して、一般道を迂回して何とか再び土手のうえにたどり着く。

しばらく進むと、土手脇に廃墟がたたずむ。

P1010325

 確か赤い顔料「ベンガラ」を生産していた工場だ。子供の頃通った時は近所一帯が赤く染まっていたような記録がある。敷地にかつてのその面影がのこる。

上流の空に白い大きなものが飛び交う。

P1010332

グライダーの機影。葛和田(利根川の渡し船がある所でも知られる)という所に大学などの発着場(滑走路)があると聞く。とりあえずそこをめざそうとする。こんな平日に思いつきでグライダーを見に行こうとする暇人は私ぐらいだー…と言っている場合ではなかった。いつもの行き当たりばったりの悪いパタ~ンになりかけていることにその時点では気づいていない。

 あ~思わぬものを発見してしまった。先日シーボルトの記事で、ちらっと触れた「荻野吟子」の記念館の案内板が目に飛び込む。吸い込まれるように自転車を担いで土手から急な階段をおりる。

P1010337

噂には聞いていたがまさか、こんなところで「日本初の公許女医第1号」の荻野女史にお会いできるとは…。生家の跡地に記念碑、銅像、記念館が整備されていたのである。いつの間にかに旧妻沼町(現熊谷市)に入りこんでいたのであった。そんなことはお構いなく、写真を撮りまくり、こじんまりとした記念館を一人貸し切り状態で時間を忘れ堪能する。

 疲労を感じ、自転車を担いで土手にあがる気力もうせたので一般道路で葛和田をめざすことにする。自転車は軽いに限ると前言を翻す。

 ちょっと気まぐれに、横目で気になっていた利根川を並走する支流の福川に登ってみたら結構いい舗装道路。ずんずん走っているうちに「ここは何処?」の状態。地図は無くどちらかといえば方向音痴!のこの藤兵衛。すっかり混乱し、再び一般道路に降りてみたところ、まったく見知らぬ所を徘徊するはめに…。早い話が迷子。

 そのうち勤務地の「熊谷市街方面」の看板に遭遇するだろうとタカをくくっていたが出会うは「深谷、本庄方面」の標識。 「ここは誰?、私は何処?」とますますパニック状態。

  …とするうち長慶(慶長?)寺とかいう結構荘厳なたたずまいの寺にたどり着く。駐車場で気を落ち着かせようとぼ~っとたたずんでいると、「帰れ~。戻れ~。」という声が頭の中で響いたので、それに従う。冷静に考えれば、勤務地の「熊谷方面」よりも自宅のある「行田方面」を探す方が賢明…。まさに天の声。お寺のご利益か?ありがたや…。

 元来た道を戻りだす。といってもその道すら忘れかけている。仕方がないので見当をつけるしかない。とりあえずは福川沿いの一般道を下る。お昼までには帰らなければという予定が大分おしているので利根川までたどるゆとりは無い。あせりながらも、少し落ち着きを取り戻したころ、道に沿うひときわこんもりした木立が気になり、たち止まりのぞいてみる。

お~。平安時代、源頼義が奥州に赴く途中立ち寄ったという由緒正しき長井神社を発見。そういえば行田市には平泉の藤原秀衡が馬を繋ぎとめた松が残る寺院があると聞く。

また、長井という名は長井別当と賞された『平家物語』で名前を残す老将斉藤実盛の縁があるかもしれない。

P1010351

 長居は無用とは畏れ多いが、後ろ髪ひかれつつ慌ただしく神前を後にする。
先のお寺といいこの神社といい由緒正しき神社仏閣に巡り逢えた。ここが何処なのかは(少なくとも旧妻沼町のどこかに違いないが)あとで地図で確認し、また改めてリカンベントでジックリと訪問しよう。お賽銭もあげていないし。

 利根川といい福川のコースもなかなか洒落ている。行き当たりばったりの悪い癖が時には福をもたらす。

 やっと「行田方面」という標識を発見し安堵。おかげで交通量の少ないルートを経て帰着することができた。たかが40数㎞程度の走行距離なのだが筋肉痛というお土産付き。

  リカンベントを乗り慣れるとクロスバイクは結構疲れることを発見した藤兵衛であった。

|

« バロックリュート、ついにガット弦に張り替える | トップページ | 久しぶりのリカンベント…ど根性コスモスにあやかる »

自転車散歩」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/517741/46165881

この記事へのトラックバック一覧です: 利根川にトライ。妻沼で迷子:

« バロックリュート、ついにガット弦に張り替える | トップページ | 久しぶりのリカンベント…ど根性コスモスにあやかる »