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2009年2月の6件の記事

れんとでくつろぐ

 自転車に乗りはじめたころから晩酌を控えるようになった。

 おかげで前回の職場での健康診断の結果は肝機能に関しては別人になったようにすっかり正常値。とはいっても適度なお酒は「百薬の長」、疲れた体と心を癒してくれる。以前愛飲していたものの最近本当に久しぶりに口にしたのがこれ…。

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 奄美産の黒糖焼酎「れんと」、名前の通り3ヶ月ゆったりと交響曲を聴かせ熟成させたという。

 会社のうたい文句「奄美の最高峰”湯湾岳”の清涼な自然名水と長寿の源といわれる黒糖をベースに女性杜氏が丹精こめて仕上げました。口の中にほんのり甘味が広がり、すっとのどを通るまろやかさと豊潤な香りをお楽しみください。」にあるようにとても飲みやすい。黒糖が原料であるが蒸留酒なので糖分はゼロ。

 「長寿の源」かどうかは別として、古楽に耳を傾けながらグラスも傾けるにはもってこい。飲み過ぎ注意…。取りあえず週末までお預け。

 ただし、一つだけ難点がある。その雰囲気満点のビンの色。茶色や緑色の一升ビンは購入したお店で引き取ってくれるが、ワイン同様リサイクル(再利用)ができない「死にビン」とのことでゴミとして出すしかない。酒量を減らした機会にこうした再利用できない一升ビンを使った製品は極力購入しないようにしている。今回は本当に久しぶりに目しての衝動買い。「れんと」は今回が飲み納めかな?残念無念…しっかり味わっておこう。品薄になるほどの人気商品と聞く。中身で勝負できないかしらん?

 リュートやガンバなどの古楽器の音色で熟成したらどんな口当たりになるか興味津々の藤兵衛であった。

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SAAB破綻!

 今朝、我が愛車SAAB(自転車では無く自動車)が破綻という衝撃的なニュースに接する。

 以前このブログで、その心配を述べたがアメリカに端を発する国際的未曾有の不況の中、遂にヨーロッパで最初の自動車業界の名のあるメーカーの先陣を切ってしまった。

Saab_e

 最初に乗ったSAAB900に冠されていた「グリフォン」のエンブレム。
当時の合弁会社と連名。

 それは、交差点で信号無視の車に激突されたにも関わらず、私をほんの軽い打撲のみで怪我一つ無く護ってくれて廃車になった愛車の記念として保存していたもの。

 SAABの魅力の一つは「衝突時の安全性」である。それを身を挺して実証してくれた訳だ。ディーラでこれを売りに説得されて、予算的には相当厳しいながら保険と思って開き直ってこの車を手に入れたことが報われたのだ。事実、事故の処理に携わってくれた方から「(当時の)国産車に乗っていたなら命はなかっただろう」という感想をいただいた。そして当然の成行…「入ってて良かったの車両保険」で、迷わず中古ながらSAABを購入。

 とはいえども、アメリカのGM傘下になった時点でいやな予感…。たちどころに同じくGM傘下のOPELとの関係を強いられる。アメリカ的商業主義に浸食されるのが目に見えて歯がゆかった。生き残る手段とはいえどもSAABとしてはさぞかし屈辱であったであろう。

 その時、母国スウェーデン政府は何をしてくれたのだろう。今日の報道によれば、アメリカはスウェー デン政府に対し支援(実質的にはGM救援)を要請したとのこと。スウェーデン政府は厚かましいとして毅然として拒否したらしいが…。今更なにを言うかの如きだが、再生は自国にてとの意気込みが伝わる。その道は厳しいかも知れないが、何としても頑張ってもらいたい。その時が来たならば借金をしてでもSAABの新車を購入…するぞ…したい

 お守りとなったエンブレムにSAAB再生の願をかける藤兵衛であった。

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にくきもの

 自転車散歩をはじめたのは昨年の桜の蕾が膨らみ始めたころ。もうすぐ1年がたつ。リカンベントという自転車に出会わなければここまで続けられなかったであろう。おかげで運動不足は解消されお腹もすっかりへこんで満足満足。休日走ることができないと心落ち着かない程になってきた。だが一方で自転車散歩に水をさす「にくきもの」が枕草子的にたまってきたのも事実だ。

「にくきものベスト5(順不同)」

  その1  放し飼いの犬
  その2  「さきたま緑道」のサイクリングロードを闊歩する歩行者
  その3  赤城おろし
  その4  土手上を徐行せず通行する自動車
  その5  サイクリングロードおよび公園にやたら設けられている車止めポール

 その1~3は以前書いた通りいまさらいうまでもない。最近さきたま緑道の自転車道に「迷惑歩行はやめましょう」の注意書きがやたらめだつようになったが、その意味のわからない人は絶えない。もっとストレートに「危険!歩行者通行禁止!」と訴えた方がよろしかろう。事故が起こってからでは遅いし、せっかく専用のしゃれた歩道があるのだから…。

 その4については、特に荒川左岸の熊谷市久下から行田市あたりの土手を通行する車のマナーが特にひどい。よけようのない狭い道をかなりのスピードで通過しようとする自動車が余りにも多い。それには仕方ない事情がある。サイクリストの間では周知のことであるが荒川サイクリングロードは熊谷市には直結していないのである。行田市から熊谷市にかけての荒川の土手の上は未舗装状態。現状の土手の中段に設けられた舗装道を行き交う我々道楽者こそ、そこを生活道路としている近隣の人にとって迷惑な存在なのだ。

 先日紹介した立派な「熊谷ドーム」のような箱ものや、先年「埼玉国体」に向けてやたら拡張したこれまた立派な「道路」にはご執心な熊谷市。荒川土手を遡上する自転車乗りはそのお粗末さを実感している。最近熊谷市に編入されたばかりだが対岸の旧大里村の「玉造水門」以北はもっとひどい。

  熊谷市の荒川土手には素晴らしい桜並木、その先には「野鳥の森公園」(そういえばこの公園辺りの道路も未舗装状態)などの素敵な場所もあるのに…。もったいない。もったいない。熊谷市には一刻もはやいサイクリングロードとしての舗装整備をお願いしたいところだ。「森林公園」方面と分岐する交通量の少ない右岸(旧大里側)の方が望まれる。何せ「玉造水門」のすぐ先には、これまた立派な箱もの「熊谷市健康スポーツセンター」が御鎮座ましますのだから…。市民の利用もままならない熊谷市のまさに最果ての僻地。サイクリング基地として有効活用できないのかしらん。

 以上は、避けようと思えば避けられるが、最後のその5は避けて通れない。サイクリングロードに自動車の進入を防いでくれる守護神であるのだが、我がアンダーハンドル仕様のリカンベントには天敵そのものである。シートの下に横に突き出たそのハンドルバーがそのポールに少しでも接触するとたちどころに前輪があさっての方を向き確実に転倒する。通常の走行においても大きくハンドルを切ると思わぬ転倒を招くほどアンダーハンドルの操作は微妙なものなのだ。

 ハンドルを切るというよりも、例えば右に曲がるならば左のハンドルバーをチョコッと押す感じ。その感覚をつかむまで初心者は何度でも転ぶ。ポールの前でぺダルのピンディングを外し思い切り徐行せざるをえない宿命を背負っているのだ。スピードを落とさず難なくポールをすり抜けて行く背の高いロードバイクを幾千万回恨めしくおもったことか。Cyclinkのグラフの速度変化のギザギザが多いのはそのためである。

 しかし、リカンベントのアンダーハンドルの解放感に勝るものはない。ゆったりシートに寝そべり景色を楽しみだらだらと道行く自転車散歩の醍醐味を満喫できる仕様なのである。そのためにスピードを犠牲にするのは厭わない。細心の注意をして臨むことに意を決する。そのかいあって荒川サイクリングロードでは、背の低い逆U字型ポールが多いおかげもあって今だかつてコケたことはない。

 ところが、なぜか「さきたま古墳公園(さきたま風土記の丘)」の某所のポールとは相性が悪い。特別このポールの間隔が狭いというわけではない。ちなみに「さきたま緑道」も同タイプ。

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 先日、同所で3度目の転倒と相成った(上は再現イメージ写真)。前回、子連れの母親に「見てはいけません」とのありがたい言葉をいただいたあの現場である。その時の教訓が生かされ速度を落していたため転倒というよりも左のポールにもたれかかってズルズルと体が崩れ落ちる体たらく。「あれあれ、へんな自転車」とその場に居合わせたおばさんたちの微妙なコメントに半分救われる。

 この場でケチが付き始めたのは、ブログで「さきたま古墳群世界遺産登録見合せ」と紹介して以来のことである。う~ん…。あるいはコミック版『のぼうの城』をこきおろしたせいかも…。そういえばいつの間にか連載も終了。結論から言えば期待外れ…。よその人はともかく地元民としては臨場感が感じられず、あれでは丸墓山以外の古墳たち、お城も武士、民百姓も浮かばれまい。映画化の話はとんと聞こえてこないが、二の舞にならないことを祈る。

  お詫びに古墳群紹介でもしなくてはと思う藤兵衛であった。

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強風の恐怖!~Cyclinkレポート3

   満を持した日曜日、散歩お預け状態の犬が鎖を解き放されたように自転車散歩に打って出る。いつも以上の追い風を感じつつもCyclinkの指示にあわせを押さえ気味のペースで快調に荒川の土手を下る。久しぶりのライディングに浮かれ、気がついたときはすでに遅し。後悔先に立たず。艱難辛苦が虎口を開けて待ち構えていたのだ。
Cyclinkの記録がそれをしかっり刻んでいる。

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 荒川の橋を渡るときに横風に煽られ一抹の不安がよぎり、予定の折り返し地点の手前の土手上でユータン。おわ~っ、たちどころに先週の日曜日以上の強風の洗礼を受ける。う~ん、漕げども漕げども進まない。しばらくは何とか持ち堪えるものの、なにせ吹きっさらしの土手の上、次第に風の脅威を実感する。横風に煽られ土手から転げ落ちそうになり立ち往生すること数えきれず(上のグラフから読みとれる)、発進の折り前輪が浮くという恐怖も味わう。復路の荒川の橋上では呆然と立ち尽くす有り様。疲労も極度に達し途中で土手を下る決断をしたものの、一般道では車道に転げそうになり(ドキドキ…heart02グラフの異常な心拍数のピークがそれを物語る?)、自動車の餌食になってはと自転車をおりて転がす場面も…。冗談抜きで死の恐怖を味わうはめになった。まさに奇蹟的生還…
 帰宅するやいなや、正月以来大切にちびちびとやっていたなけなしのスコッチ「Cragganmore12」を気付つもりでお湯で割って開けてしまう。甘露、甘露…生きて帰れてよかった~と実感する。そんなこととは裏腹にCyclinkの運動アドバイス(画面右上)は前回と変わらず能天気。そんな程度の機能かと苦笑…。何とか落ち着き、新春に買ったサイクリング指南書を読み直し英気を養わんとす。

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絹代さん著『自転車のフィッテングがわかる本』枻(えい)出版社

 おやまあ、発売前の出版にも関わらずCyclinkが紹介されているではないか。…なんて細かいことは気にせず、色々な事柄が写真満載で楽しく紹介されていて、思わず本格的に自転車に乗りたくてなってしまう本。自転車入門書としてお勧め。でもリカンベントの紹介がないのが残念…(笑い)。著者(→HP)はモデル経験(しかも東大卒の才女)のある人なのでサイクルウェア紹介はとても艶やか。男性を含めサイクルウェアが似合う人は羨ましい。自転車散歩をきどるヘタレな小生は、ほろ酔い気分でベットに横たわりネットで春に備えてカジュアルサイクルウェアをあれこれ検索する。

…電話が鳴る。ありゃ、今年の定期演奏会の打ち合わせをすっぽかしてしまった。体調不良と言い訳sweat01決して嘘ではないが言い訳はいい訳ない…面目無い。

ともかくも春が待ち遠しい藤兵衛であった。

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夢に出たなら一人前 & Cyclinkレポート2

 明日は休日出勤と相成り自転車に乗れない。しかも先週の土曜日は雨天、翌日曜日は恐ろしい程の強風に妨げられ涙を飲んでいる。運動の習慣が身についた今の自分にとっては散歩お預け状態の犬の気持ちが良く分かる。とはいっても無理をして風邪をひいては元も子もない。今職場でインフルエンザが流行っている。一家全滅状態に陥った同僚もいる。くわばら、くわばら…。

  どうせ「ひくなら」ということで両日楽器三昧で気をはらす。先日リペアが終わり奥清秀さんの工房から引き取ったリウト・アッティオルバートで久しぶりにザンボーニのソナタを嗜む。おかげさまですっかり楽器の具合もよくなってひとまず上機嫌。

  すっかり憂さを晴らしたかに思えたが、そうはいかなかった。何とその週明け、愛車「LYNXX」にまたがろうとしてドタバタと足掻く夢を見るまでにいたった。う~ん、まさしく欲求不満の固まり…否、夢にまで出るとは自分もこれで一人前のリカンベント乗り…と合点しほくそ笑む。

   ふと大学時代のエピソードを思い出す。ギターサークルの先輩(友人)の下宿に泊めてもらうことになった。ぼんぼんな彼がアリア製のルネサンスリュートを手に入れたということで、ぜひとも弾かせてくれと頼みこんだのだ。さすが難波の商人(正確には堺)の伜、あれこれ見返りを要求する。「お米を差し入れてくれ」はともかくもう一つのおねだりには耳を疑った。「今夜は泊まって、わての寝言聞いてもらいまへんか?」と彼は戯言でなく真顔でいう。実は彼は英会話を武器に一流商社入社を目指していたのだ。日常さりげないしぐさを英語で思考するすることを心がけているらしい。(NOVAのCMを先取りしていた…笑い)。無意識に英語が口から出る…つまり、寝言を英語でしゃべることが究極の姿と彼は確信していたのだ。開いた口がふさがらないとはこのことだ。後から思えば、もっと単純な方法もあった。彼の頬を一発はたくだけですむからだ。「Ouch!!」と言えればたいしたもの…。もっともそれを試みていたなら下宿をたたきだされ、私のリュート初体験はお預けになっていただろ。寝言が聴けたかって…?ケチな彼がリュートを数日私に貸してくれたことが答えかな?…ウフフフ。いよ~っ、ぼんち!と思いきや案の定、米の差し入れ追加も要求されたが…後ろめたさと帳消し(笑い)。その彼は念願かなって現在アメリカ勤務…厳しい経済状況下いかにすごしているやら…。それにしてもあのリュートはどうなったのだろう?

 閑話休題

 あ~あ、早く自転車に乗りたい~気持ちを自転車をさする(メンテする)ことで紛らわす。せっかくなので先日紹介したSHIMANO 「Cyclink (サイクリンク)SC-FT50」のリカンベント車での取付具合を紹介。

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OPTIMA LYNXX に装着した状態。OPTIMA社のHPのWEBSHOP で入手したコンピュータ・クランプを前輪のヘッドキャップにセットして利用。

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左(前方)にはe*metersも装備。Topeakのバーエクステンダーを利用。

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 前輪に取り付けたセンサー。手前がe*meters、後方がCyclinkのもの。前者のマグネットを共用している。2つのコンピュータとも問題なく感知し計測している。とはいっても計測値は2つのメーターに誤差が生じている。細かくタイヤの外径値の設定ができるCyclinkに対して、大雑把な設定のe*metersの方は速度(走行距離)は甘め。

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 逆に大きさはCyclinkeの方が一回り大きい(厚さはe*metersより遥に薄い)。シートに腰を下ろす時は、マウントを前方に押し下げないければならないが、ペタルを踏むには障害にならない。もともとアンダーハンドルの操舵幅(角)は狭いので実際の走行時においてはハンドルを切っても足に干渉することは全くない。ディスプレイの視認性もよくポタン操作も容易である。

 ちなみに、パックミラーはリカンベントの必需品、後方を確認しようと身を起すと操縦が不安定になるからだ。大きめなものをチョイスし重宝したのはよいが当初は足で蹴飛ばしてしまいミラーが明後日の方を向いてしまうことが度々…。ピンディング・ペダルに換装して以来、トラブル激減…。

あ~次のライディングが待ち切れずまた夢に出そうな藤兵衛であった。


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発見!コンティとバロックリュート~その2

前回に引き続きコンティのカンタータとパロックリュートの関係についての紹介。
(仕事にかまけて実に久しぶりの記事と相成る)

 Francesco Bartolomeo Conti : "Ⅷ Cantate Con instromenti"
   フランチェスコ・バルトロメオ・コンティ作曲「8つの器楽つきカンタータ
Ⅰ:Cantata prima a voce sola,"Lontananza dell'amato"                    chalumeaux, flute allemande ou hautbois, violini sordini, leuti francesi e basso
Ⅱ:Cantata seconda a voce sola,"Ride il prato"
    flauto o chalumeau, violini, leuti e basso continuo
Ⅲ:Cantata terza a voce sola,"Con piu lucidi candori"
     chalumeaux, due violini, leuto e basso continuo
Ⅳ:Cantata quarta a voce sola,"Vaghi augelletti"
     chalumeaux, due violini, leuti e basso continuo
Ⅴ:Cantata quinta a voce sola, "La belta che il core adora"
     chalumeaux, violini,leuti e basso continuo
Ⅵ:Cantata sesta a voce sola,"Gira per queste selve"
     con violini, hautbois e basso continuo
Ⅶ:Cantata settima a voce sola, "Fugga l'ombra tenebrosa"
    con violini, hautbois e basso continuo
Ⅷ:Cantata ottava a due voci,"Fra questi colli ameni"
    con violini, hautbois e basso continuo

 ウィーンの国立図書館所蔵のファクシミリがS.P.E.S.社により4曲ずつの分冊で出版されている。作曲年代は不明だが、コンティがウィーンの宮廷で活躍した1713~1725頃、宮廷で演奏されたものと推定される。彼は生涯オペラ26曲、オラトリオ10曲、ミサ4曲、そして70以上のカンタータを作曲したとされるが、その実像は埋もれたままである。以前は、バッハが31歳のヴァイマール時代末期1716年に、コンティのカンタータ"Languet anima mea(わが魂は病み)"の総譜を筆写した…参考:バッハ辞典(東京書籍)…ということで語られるだけであったが、近年その作品の一部に光が当てられるようになった。このカンタータ集もコンティの優れた才能をしめす佳作である。

 いずれも、ソプラノ独唱(第8曲のみデュオ)と通奏低音と器楽伴奏つきのレシタティーボとアリアによる一般的なイタリア様式のカンタータである。しかし、(弱音器付き)ヴァイオリンドイツ式フルート(フルート・トラヴェルソ)、リコーダー、オーボエといった楽器にシャリュモー(クラリネットの原型)やリュートが用いられているところに大きな特徴がある。下記参照

----各カンターター曲目及び楽器編成(6曲以下省略)-----
略語 Clm:シャリュモー lt:リュート vn:ヴァイオンリン fla:フルート・トラヴェルソ fl:リコーダー ※各曲通奏低音付き

Ⅰ:

  1. Aria ニ短調 4/4 clm, fla(ob), vn, lt
  2. Recitativo
  3. Aria ヘ長調Allegro 4/4 clm + vn, lt
  4. Recitativo
  5. Rittor & Aria ニ短調 3/4 tutti(unissoni),lt    

Ⅱ:

  1. Aria ヘ長調Allegro 4/4  Vn + fl(clm), lt
  2. Recitativo
  3. Aria ハ長調 3/8  fl, lt
  4. Recitativo
  5. Aria ニ短調 1/2 fl solo(slm)
  6. Recitativo
  7. Aria ヘ長調 3/4 fl, lt 

Ⅲ:

  1. Aria ハ長調 4/4 clm, 2vn, lt
  2. Recitativo
  3. Aria ホ短調Adagio 4/4  clm solo
  4. Recitativo
  5. Aria ハ長調Allegro assai 3/8 unissoni, lt              

Ⅳ:

  1. Recitativo vn1, vn2, lt
  2. Aria ヘ長調 4/4 clm1, clm2, lt
  3. Recitativo
  4. Aria 二短調Adagio 3/8 clm solo
  5. Recitativo
  6. Aria ヘ長調 3/4 tutti, lt

Ⅴ:

  1. Aria 変ロ長調 4/4 clm, vn, lt
  2. Recitativo
  3. Aria ヘ長調non presto 1/2 unisson
  4. Recitativo
  5. Aria 変ロ長調 3/8 tutti, lt 

 コンティーが奏でるこのカンタータの音楽は、シャリュモーの牧歌的な響きが自然や田園を賛美した歌詞の内容にふさわしいく全体的に明るくさわやかである。各アリアの調性もヘ長調、変ロ長調、ト長調とそれにふさわしものを用いておりフランス式リュート(ニ短調調弦のバロックリュート)がよく響き、さりげなくきらびやかな彩りをそえる。

 曲集は、リュートを用いた第1~第5曲、ヴァイオリン、オーボエを用い定型化された第6~第8曲に大別される。また、前者のグループでも第5曲は先の4曲とやや作曲の様式に時間的な隔たりが感じられる。リュートは幾つかの管楽器のソロが用いられるものを除いてアリアにおいてヴァイオンリンTuttiとユニゾンで奏でられるが、一つの独立したオブリガード楽器としてフランス式タブラチュア譜のパートが割り当てられている(レシタティーボは第4カンタータの冒頭にのみリュートオブリガードパートがある)。しかも、バス(コンティヌヌオ)のパートも組みこまれており、各所でヴァイスの独奏曲以上の高度な技術が要求される。イタリア人のテオルボ奏者がフランス式のバロックリュートを用いること自体が奇異であるが、ウィーンでコンティの同僚のフックスに学んだゼレンカの『エレミアの哀歌』などにシャリュモーの使用例がみられるようにウィーンという環境がそうさせたのであろう。

 しかし、残念ながらコンティの器楽曲はシンフォニア2曲とマンドリーノのためのソナタや小品が残っているのみでリュートまたはテオルボの独奏用の作品は知られていない。幸いなことにこのカンタータの最初の4曲には部分的にAB形式の舞曲的な部分があり、その部分を単独のリュート独奏曲として演奏することが可能である。ちなみに、タブラチュアの装飾記号などは一般的なものであるが、誤記が余りに多く、スラーなども意図が不明なものも多いし前後で一貫性のないものが散見する。そもそもリュートを始め単語の綴りもかなりアバウト…ここら辺がイタリア人の本領発揮といっては失礼なのだが…。

  今回はそのうち一番独立性の高い第1カンタータの最後のアリアの冒頭につけられた序奏的な器楽合奏部…Rittor(立っての意?Ritornèlloの略?)という意味不明の表題?…から、私がおこしたタブラチュアを紹介したい。

Conti_men1

世界初公開??  バロックリュートのためのコンティのメヌエット!!

 

 フランス流11コースの楽器で演奏可能。第7及び第15小節目の第3拍目のスラーは特殊な用法であるがそのままにしてあるが、アリア部分ではスラーは存在していない。逆にアリア部分などを参考にして加えた装飾音符もある。メモ程度(書きなぐり御免)に起こしたものなのであくまでも参考に…。ささやかながらもコンティのリュート奏者としての技量が垣間見ることができれば幸いである。機会があれば、その他も紹介したいが…。いつになるやらsweat01  

  やっと一つ仕事が峠を超えブログ再開となった藤兵衛であった。      
   (そのくせ、その間ガンバやリュートとは毎夜のお付き合い)

        この稿,校訂中…

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