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『水の城』~もう一つの「のぼうの城」

  小説『のぼうの城』の魅力は「のぼう様」こと成田長親という無名のつかみどころのないキャラクターに対して自信過剰、理想主義者、理屈屋などといったレッテルが貼られた著名人石田三成が振り回されるという設定にある。それだけではなく彼らを取り巻く様々な人々の存在が個性豊かでその対比を際立たせている。余裕をかましていた者が次第に追い詰められ、取るに足らぬ者達が一団となって牙をむく。まさに「窮鼠猫を噛む」の逆転劇の痛快さがここにある。また「浮き城」と呼ばれた忍城もセリフ無き名脇役としてドラマをもりあげる。全国すなわち他地域の方々の視線が熱くむけられる中、忍城の地元行田の人々はどう対峙するのか興味津々。光成率いる関西連合軍に攻略された我等地元民としては行田方言「だんべ」&地元名物「ゼリーフライ」攻めにて全国を席巻するのが夢(o(*^▽^*)o笑い)。ちなみに地元では「だんべ踊り(浮き城祭)」なるものが親しまれている。
Mizunoshiro
 風野知雄著『水の城 いまだ落城せず』 祥伝社文庫

 蛇足と思いつつ八年ほど前に出版された生き別れの兄(姉)のような小説があることを紹介する。表紙カバー絵(残念ながら現在は新装されてしまったらしいweep)は気になるもう一人の登場人物甲斐姫の凛々しいお姿。戦い終わって忍城内で長親と対面した三成が、沼に生い茂る蓮を薄ら笑いを浮かべひたすら眺める長親に狂気に近い恐怖を感じる…。お~っとあれこれ触れるのは野暮の骨頂。「のぼう様」のイメージを壊しては申し訳が立たぬ。読むか読まぬかはあなた次第。どうするどうする…。

とどのつまりはその気にさせている藤兵衛であった。

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