« 石田堤~のぼうの城 | トップページ | フェルメールと楽器 »

ガンバのガット弦が届く

  今日も雨、夏休みも終わりというのに遊べない子供達(大人も若干)がかわいそう。しかも、小中高ふくめ授業確保のため夏休みを短縮して今週当たりから始まる学校が多いというのに…weep

  注文していたヴィオラ・ダ・ガンバの弦が届いた。
Imgp1570
  ドイツのküerschner社に今月の初めにWebで注文してほぼ4週間弱…なぜか今回いつもより遅れぎみ…。なぜこの会社かというと、Webでの注文がいたって簡単(支払いはカード)、ガット弦を含め種類も豊富(カタログが充実している。色々な楽器にも対応…サイトからPDFでダウンロードできる)
  

 値段や質についてはなんとも言い難し…なにせ他社と比べるゆとり(?)なし。リュートや19世紀ギターではAquilaやPyramid製なども使うが、こちらはもっぱらナイロンやナイルガット(人工(模造)ガット)がほとんど。急ぐときは国内で手に入れるが、リュートの場合望むサイズの在庫がないことが多い。海外から取り寄せる時は思いきってまとめ買いをする。かさばる物ではないので送料も数量が増えても海外からの注文としてはたかが知れている。今回は1900円弱…。
Imgp1571
A4の雑誌が入る大きさのパッケージの中身。全てガット弦。

 古楽器を弾くからにはリュートやバロックギターおよび19世紀ギターにはガット(羊腸弦)を張ることが理想である。昔からガットには"高価"、"狂いやすい"、"切れやすい"の「3K」の偏見があって二の足を踏んでいた。前述の楽器には日頃ナイロン弦やナイルガットのお世話になっている。
 ところが否が応でもヴィオラ・ダ・ガンバは総ガット張りでなくてはならない。1~3(4)弦はプレーンガット、4(5)~7弦(私のは7弦フレンチ)は巻弦を用いる。ガンバを始めて二年あまり…つきあってみるとガットに対する偏見は徐々にうすれていった。確かに弾き込むにつれて写真のように毛羽立っていく。
Imgp1572_2
 それを刈り取り、刈り取り(?)…身が細くなりながらも結構持ちこたえる。当然音質は悪くなるが…早めに取り替えれば1~3弦はフレットとして第2の人生を全うすることができる。低音弦の巻弦にいたっては高音弦のように指板上の部分で切れたことがない。切れ時は駒との接触部分が逝くが高音弦ほどの頻度ではない。結構長持ちする。全弦とも弓の接触する部分は不思議とさほど痛まない。
 調弦にはリュートとはまたちがった微妙なペグの調整(回し加減)を必要とするものの、一定の環境で弾く分には音の狂いも思ったほどではなかった。この夏冷房のない高音多湿の場所で弾く機会があったが昔に刷り込まれた偏見がうそのようであった。ただし、ケースから出してその環境になじむまでを前提とする。(まだ経験がない)ステージ上のスポットライトが虎口を広げて待っている…どうしようsadsweat01。いずれにせよ、ガット弦の研究(生産技術の向上)の成果のなせる結果として感謝感謝。

  ガット弦を自作する強者も…。http://park2.wakwak.com/~penny-arcade/gut_string/index.htm

  何よりもロンドンという古楽の最前線にて活躍なされている竹内太郎氏の実践が心強い福音。http://www.crane.gr.jp/~tarolute/kogakkistarter5.htm

 とは言うものの、残念ながら我々が普通手にできる物の値段の高さはいかんともしがたい。国内ではまだまだ販売ルートがお寒い。どうしても海外からの取り寄せが現実。本場はヨーロッパ…ユーロ高の関係もあるが、今回、日本円に換算すると第1弦は960円位、第7弦はなんと6000円弱!と相成った…バス用7弦1セット24000円弱あまりなり!annoy。9月末の演奏会を控えて、切れやすい(私も切れてしまいそうだがpout)高音弦をいつもより多めにオーダーした今夏、車検やらガソリン高も重なって温泉巡りドライブは見合せ…weep
 総ガット弦張りの13コースバロックリュート、ましてや14コースの弦を必要とするリュート・アッティオルバート…考えただけでも、あなおそろしや、おそろしや。でも、(バス・ガンバ程の太い弦をは使わない)バロックリュートではそんなに太くない弦を指板外に長く伸ばして低音を稼ぐがそこそこの長さなので値段もそこそこ。アーチリュートの指板外の長大な低音弦はさすがに値が張るが、張力も強くないのでめったに切れる訳でもなさそう。う~ん、それでも7弦のガンバに比べたら調弦は(ガットに対する偏見は薄れたものの)やはり大変そう。リュートは高値もとい高嶺の花とはよく言ったもんだ。ガンバで知った古色たゆたうガットの音色。いつかはリュートにもガットを張ってみたいと思うが、巷で言う「出世払いの折」のような話になりそう。ジャーマンテオルボ型のバロックリュートの指板外低音弦は響き(消音など)の点からみて部分的に張ってみる価値はありそう。
 せめてもの慰めに(複弦のバロックギターはさて置いて…)19世紀ギター総ガット化をもくろむ藤兵衛である。いつになるや…coldsweats01

|

« 石田堤~のぼうの城 | トップページ | フェルメールと楽器 »

楽器」カテゴリの記事

コメント

今回到着が遅れたのは恐らくドイツの夏休みと重なった為かと思われます。

長棹のリュートにガットを張れば低音弦の消音をしないですむとも言われていますが、消音をする必要の無いほどに響きが残らないのはバロック以前の音楽をやる上では少々問題があるかとも思われます。やはりどうしても消音は必要ではないでしょうか。でも、あくまでも、自分が気になれば、ですが。

でもいいですよね。ガット。

投稿: 竜 | 2008年8月28日 (木) 03時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/517741/42284320

この記事へのトラックバック一覧です: ガンバのガット弦が届く:

« 石田堤~のぼうの城 | トップページ | フェルメールと楽器 »