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リュート協奏曲~その6 偽りの看板

 今日(ありゃもう午前様)は土用の丑taurusの日、最近、中国産を国内産といつわる偽装問題で大きく揺れたばかりだ。鰻屋の店先の「国産鰻をご用意」の看板を尻目に、藤兵衛は近所のスーパーで買った台湾産の蒲焼を食した。中国産も堂々と表示されて店頭に並べられていた。台湾産よりもかなり安いので手にするお客もみうけらる。 

 先日紹介したBart氏のWeissシリーズ第9巻をネットで購入した際、たまたま見かけ気になっていたCDがあった。 近頃、別のCDを注文する際、思い出してついでに手に入れたのがこれである。

CONCERTO FOR TWO LUTES SUITES
Con_2lut

 ヴァイスのリュートデュオコンチェルトとソナタ!しかも Suites なのだから当然ソナタ集…考えるに、かの故カール=エルンスト・シュレーダー氏による復元によるものか、新たな復元によるものか、とにかくわくわくして待つ。はやくも翌日手にし気もそぞろにプレーヤにかける。優雅にかなでられるその響きはまさにデュオ…おや?なんと予期せぬ主題!…書棚からとりだした故カール=エルンスト・シュレーダー氏のタブラチュアを見回しても該当するような楽章はない。これはなんなんだ~と興奮しながら耳をそばだてる。ここで初めてCDケースの裏面と解説書でこの最初の曲名を確認する。   

 Concerto in C major for two lutes
        Andante-Allegro-Adagio-Gigue

 典型的なヴァイスのデュオ曲の構成だ。最後のジーグで胸はいよいよ高まる。次はSuite in D minor!…と曲目一覧を一瞥し、かのタブラチュアのニ短調復元版をにらみながら待ち受ける。ゆったりと曲が始まる。えっなんかちがう。そのうちアレグロなフーガを奏で始めた。それゆえデュオではないと確信するまでにしばし時間をとられることになる。次の3調子の曲(なんかしっくりこない)であわててCDの解説に目をうつす。クーラントならぬメヌエット!「なんじゃこりゃ~」と思わず叫んだ。
   
 Suite in D minor

      Ouverture-Menuet-Sarabande-Gigue
    どこにもLute Soloと書いてないが明らかにSoloじゃないか~?
   …以下 

 Two piece in F major
       Sarabande-Ciacconna
  Suite in B major
       Fuga-Allemande-Courante-Bouree-Menuet-Gigue
 Two piece in D minor
       Sarabande-Gigue
 Suite in B major
   Caprice-Courante-Rigaudon-Sarabande-Menuet-Gigue
 Suite in D minor
   Prelude-Allemande-Courante-Bouree-Sarabande
       -Menuet I-Rigaudon-Menuet II-Gigue

と次々頭出しして確認して行く。その度に頭の上に何やら渦を巻き重くのしかかってくる。それでもけなげにTwo~にかすかな希望をいだきながら…。
 オーマイガ~!残り全部ソロ!期待はみごとに裏切られた。「まぎらしい表題をつけるな~忌ま忌ましいannoy!」とそのままお蔵入りになるところだった。
 ふと見ると各曲につけられている整理番号がSCナンバーとはちがうことに気がついたのは幸いであった。あわてて英文の解説文をじっくり?解読してみると、何とこのCDの曲は、 2004年に新たに発見された、Harrach 家の一族が収集し所蔵していた手稿譜からのものであることが判明した。全部がヴァイスの作品ではないがロンドン版、ドレスデン版に匹敵するほどの量と興味深い異同や他の作曲家の作品がみられる貴重な曲集である。
   Oh My Weiss! 
 たちの悪い水虫にとりつかれた足の裏footのように見えるCDのカバー(表紙)が聖跡crownに見えてきたのはいいが、肝心のキャッチフレーズがどこにも触れていないじゃないか~。これからの研究が待たれるこの曲集を紹介したセンセーショナルといっていい企画のCDであることに驚愕した。ひょっとしたら世界初録音か?2重の偽り(過ち)をこのCDはなしているのである。改めてじっくり聴いてみると内容や演奏もなかなか捨てたものじゃなのに…。
 あ~あ、もったいない、もったいない…。看板を偽って損をするとは間抜けな話だsmileデザイン優先てとこ?日本版が発売されたなら(されるかなthink)抜け目なく帯をつけて宣伝するところかな…

 ちなみに、演奏者にはBernhard Hofstotter と女流のDolores Costoyas の名があるが、これまた!!!(3度目のなんとやら)はっきりと示されていないが、ソロは前者のHofstotter氏が全編担当していると思われる。解説を見ると、佐藤豊彦氏に師事する前に、Liuto Forteなる偽リュートを引っさげて来日しリュート愛好家の期待を裏切ったとのことで一部の人には○名高いLuciano Contini氏にリュートの手ほどきをうけたとか…。

 
   

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