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Robert Bart, vol.9 を聴く

 今日は朝から強い雨rain。朝駆けは諦める。

Robert BartoのWeissシリーズの第9巻を聴く

Barto9_2

Sonata No.52 in c minor ・・・・

 冒頭の壮麗な序曲は、リュート音楽におけるフランス序曲の最高峰ともいえる。
というよりも、普遍的なフランス序曲という様式をバッハが「クラヴィア練習曲集第2部フランス序曲ロ短調BWV831」でチェンバロ曲として昇華せしめたことをWeissはリュートでなし遂げたというべきであろう。

 このことは現代ギター4月号の『音楽問わず語り』で渡辺和彦氏が「ヴァイスのリュート作品は、それ自体がひとつの音楽世界を形成しているので、(中略)他との比較を許さない、独立した存在だ。」と述べられていることとは相反する。

 しかし、哀愁に満ちたCourante assai moderatoの美しさは、リュートの語法でしか表現できぬものであろう。特に後半部に唐突に現れる半音階的進行の得も言われぬ浮遊感はチェンバロではとても表出できないだろう。それに続く繊細なアルペジォを伴い限りなく飛翔するかのごとく執拗に繰り返す妙なる和声の進行は、まさしくヴァイス独特の語法であり、しかも他のリュート奏者(作曲家)の追従を許さぬ孤高の世界である。

 4曲目のSicilianaバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番ト短調BWV1001に勝るとも劣らない情緒性をたたえている。前半部および後半部の終結部のパッセージはバッハのカンタータのアリア(またはチェンバロ曲)の一節を彷彿させるではないか!

 私が書き起こした(例の)楽譜
Siciliana_2

 渡辺和彦氏の『音楽問わず語り』の連載は、毎回大変面白く拝読している。引用した4月号(と5月号)の『バッハ時代の大作曲家ヴァイスのリュート音楽を聴く』の記事は、(ギタリストではなく)クラシック音楽界からの視点という点で大変興味深かった。

 氏は私の出身高校の大先輩であるらしい・・・・。
昔の記事で、高校時代私も通った駅近くの(今はなき)喫茶店cafeのことに触れられていたことを覚えている。

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コメント

初めまして。
たまたまこちらのブログを発見いたしました。
相当ヴァイスがお好きなようですね。
これからの記事も楽しみにしています。

投稿: 奇士 | 2008年7月 2日 (水) 02時19分

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